メンタルトリートメント®/40代 女性 セラピスト
先生といろいろとお話をしていて、今私の課題は自己表現がうまくできないところだと分かりました。
このことについて、私の過去の成育歴をお話しすることになりました。両親は、結婚12年目で私を授かりました。何らかの理由で、子供は授からないといわれていたようですので待望の子供だったようです。
なんだかそれだけでも、ちょっと人と違った環境にあったことに、話してみて改めて驚く。母37歳 父42歳という高齢出産での初産で母はかなり大変だったようです。おまけに私は逆子でへその緒が首に巻いている状態のため、帝王切開での出産となりました。母は手術時の麻酔の失敗?かなにかで、脚の動脈弁がうまく作用しない体になり、立ち仕事ができない体になりました。母は後にそのことをずっと私に訴え続けます。私はどうしたら良かったんでしょうか?謝れば良かったのか?生まれてくるときから迷惑かけられている。そう聞こえます。
両親は、私が物心ついた頃からとても不仲でした。父は穏和で優しい人だけど、ギャンブル好きで散財し、家に帰らないことも度々ありました。母は、高齢出産の初産で産後の日達が悪く、子育てが大変だったのと、父の散財で経済的に苦しい状況があり、いつもイライラして常に怒っていました。毎日毎日母に怒られ、私は母がいる間は気の休まる日がなくヘトヘトでした。
この人は本当の母親なのか?そう思っていたこともあります。
母は気に入らないことがあるとすぐに家を出てしまいしばらく帰らないことが頻繁にあり私はそのたびに親戚の家に預けられたりして育ちました。でも、母といるよりは楽しい時間でした。そんな母への気持ち。この日も言葉に出して表現することはなかなかうまくいかないので手紙を書きました。たくさんの感情が溢れました。母と私の違いにはっきりと気づきました。
そう。私は母とは全く違う人間なんだ。母は愚痴っぽく、不幸ネタが大好き。差別もひどく、人を色眼鏡で見ます。私は一度だって母に褒めてもらったような記憶はありません。暖かい母親の愛情をもらった記憶もありません。子育て失敗作とも言われました。
そんな母と比べてみたとき私はすごく頑張って生きている。他の人なら命を絶ってしまうかもしれないような恐ろしい出来事があってもそこから学び取るものは何かと考えられる強い心がある。失敗作なんかじゃない。それと『あなたに育てられた覚えはない。』そう強く思いました。
長い長い私のこれまでの人生。話していくうちにいろんなことを思い出します。だまってうなずいて聞いてくれている先生。時には涙を浮かべながら共感してくださっていました。ありがとうございます。
なかなか人に話せないことが多い私の人生。話したいけど内容が重いので聴く人のダメージを考えると、そう簡単には話せません。こうやって、安心してお話しできる場所ができて本当に良かったと思います。ありがとうございます。
このセッションで感じたこと。前回の箱庭でも感じたことですが、私は心理学やセラピーを、学んでいて本当に良かった。学んでいなければ、今頃生きていられたのだろうか・・・?この、苦しみや悩みから救ってくれたアイテムを私の経験とともに、今まさに苦しみの中にいらっしゃるクライアント様にお伝えしていくことそれが私の人生の使命ではないかと感じました。
私はこの日、セラピストとして生きていくことの覚悟を決めました。いつかきっと先生のような素晴らしいセラピストになり私のように悩み、苦しんでいるクライアント様にたくさんの気づきを提供していきたい。そう思いました。この日が私のセラピストとしての新しい幕開けの日です。きっと私はこの日のことを一生忘れないと思います。
長谷川先生とのご縁に心から感謝いたします。